お引越しとご祝儀
言うまいと思えど、今日の暑さ…
本当に、この暑いのにお引越しが多いのです。
よくある質問ではありませんが、お引越しの多い時期をお客様から聞かれます。
7月と8月は転勤族の方や、お子様の新学期に合わせて毎年多いのです。
そして、何とって言っても3月と4月。
GWと年末も大変多いです。
往年、お引越しは「お目出度い行事」でした。
新築・改築・栄転などなど。。。
お引越しは、相場「良い行事」なので…
「良いこと」には「悪いこと」がセットの様な向きもあります。
陰陽の法則です。
居を新しくするということで、『魔』が入らず、何事もなく終わるように
と願う気持ちと、我々へのねぎらいの気持ちからですね。
ですので、縁起担ぎなどもあって多くのお客様は『ご祝儀』と呼ばれる
「チップ」とお昼をお出しになること多く、我々は「昼食」には困りませんでした。
そして多くの場合は、「かつ丼」。これも、縁起担ぎでしょうね。
ご祝儀の相場というと2千円から5千円位でしょうか。
私の今まで最高は1万円でした。
でも最近は1千円がかなり多いですね。
それでも有り難いことです。
『お茶1杯なし』ということもありますから(^^;
欲しいわけではありませんが、何となくさびしい気持がするのは私だけでは
ないようです。
お引越しは、良い行事が多い反面「悲しい」行事も多くあります。
そういえば、あのお客様はどうしただろう。
…と思う事はシバシバです。
2か月ほど前でしたでしょうか。
私たちは、大体前日に翌日行くお客様のお宅を知らされます。
それ以外は、何の連絡もありませんのでお客様のご事情なども
大体の場合は知らされることがありません。
そして、住所をたよりに自分で探して電車やバスで直接伺います。
終了後は直接自宅へ帰宅。
この繰り返しです。
その日は、やっとたどり着いたお客様のお宅へ伺うと
普通は一旦、リビングや居間などへ入りお客様と段取りを
打ち合わせます、
ところが…
玄関に入るなり、ご子息様がお出になり自身のお部屋に案内を
するのです;(どうみても大学生くらいの年齢)
ムムム、、、親御さんは??
廊下を左に行けば「リビング」「和室」と続いているようなのですが
どうも雰囲気が普通ではない。
と、ご子息様が「僕だけ引っ越しするんです」とのことで
あれやこれや、置いていくお荷物、持っていくお荷物を一つづつ
説明をし始めましのた。
少しお話をしてみると、なるほどなるほど。。。
新卒で就職したはよいけれど、親がかりが辛いので自活を決心
したようです。
途中で、ご母堂様がおいでになり『なるほど』うんうん。
子離れできないでいるのですね。
そして、ご子息さまもやさしいので邪険にできない。
でもこのままでは、精神的に自分が自立できない。
そこで、思い切って親元から離れた土地へ引っ越しを決めたようです。
母親にとっては、とても辛いことですが、、、
子供の『巣立ち』を大きな心で受け止めてあげて欲しい、
そして、「信用」してあげて欲しいと思いました。
引越し様々です。